坂の上の雲の具現化

「坂の上の雲」とは、封建の世から目覚めたばかりの日本が、そこを登り詰めてさえ行けば、やがては手が届くと思い焦がれた欧米的近代国家というものを「坂の上にたなびく一筋の雲」に例えた切なさと憧憬をこめた題名である。
この時点での重要なモチーフの一つは、羸弱(るいじゃく)な基盤しか持たない近代国家としての日本を支えるために、青年たちが自己と国家を同一視し、自ら国家の一分野を担う気概を持って各々の学問や専門的事象に取り組む明治期特有の人間像である。
主人公3人が抱いた高い志とひたむきな努力、夢や希望をまちづくりに取り入れたのが、『坂の上の雲』のまちづくりです。
松山城をはじめ、市内には小説ゆかりの遺産が各地に残り、または眠っています。
それらを行政と市民が一緒に見つけ、活用し、一体となってまちを元気にしていこうとするものです。
単に新しいものを作るだけではなく、地域で古くから培ってきた、既存の地域資源を最大限活用し、主人公たちのように夢や希望を持ちながら、官民一体となって、「物語り」が感じられるまちを目指す、それが全国ではじめて取り組む「小説を活かしたまちづくり」です。
読み手によりイデオロギーの恣意的な解釈が利き、人気作品でドラマ化された事で議論や評価も幅広い作品となっており、戦争賛美の作品と解釈される危惧の可能性から司馬本人は本作の映像化等の二次使用には一切許諾しないという立場を取っていた。
権利相続者のみどり夫人の許諾を得て建設された「坂の上の雲ミュージアム」は特定の政治、思想、信条を極端に賛美しないという意図で建設されている。
松山市出身の秋山好古・真之兄弟、正岡子規の3人が主人公となっている小説「坂の上の雲」ゆかりの地域資源が多く点在する松山市全体を、松山城を中心としたセンターゾーンと、道後温泉など6つのサブセンターゾーン、個別資源としてのサテライトを設定し、同市全体を「屋根のない博物館」に見立てる構想である。
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